aozorany.com
お問い合わせ先 NY日系コミュニティガイド
やったろうじゃん的バスケット事情 〜NY編〜
としゆき・こいずみ
毎月25日更新
2006/05/25 UPDATED
第24話 『PLAY-OFF 第1戦』

4月4日(火)

さて、 PLAY-OFF 1回戦目。今日の相手は、前回対戦したときは、8点差で負けていたところだ。

しかし、 今回のわれわれは明らかに違う!! 。対策を練ってきているからである。練習をしているからである。

試合 開始 。

ディフェンスはマンツーをひいた。しかし、これがうまくいかない。バンバン抜かれる。それにリバウンドもとられている。

前半残り11分。どうにか粘ったがこれが限界。ここで、ゾーンに変えた。2日前にやった 「コンテーニング・ゾーン」 を試してみようと思った。実践で使うのはもちろん初めてである。

相手のオフェンスパターンはペネトレイト(ペイントエリアへのカットイン)から始まっていた。まずは、このペネトレイトを封じなければならないのである。

タイムアウトをとって、「コンテーニング・ゾーン」の 確認をしつこいくらいした。

さぁ、試合再開。

これが、うまく機能した。やはり、相手はペネトレイトからオフェンスの攻撃パターンが始まっていたのである。このゾーンをひいたとたん、相手はペネトレイトができなくなった。つまり、オフェンスの動きが止まったのである。

ペネトレイトができないとなると3 P を打つしかない。しかし、その3 P もが全然決まらない。なるほど、ペネトレイトにこだわるはずだ。

相乗効果であるが、我々のコンテーニング・ゾーンは、ボックスアウト(スクリーンアウト)もしやすいのである。なので、相手は3 P も入らないし、リバンドもとれない。 見事にゾーンがはまった。

結果、相手の得点は、なんと前半残り6分から前半終了まで0点である。前半は30対14のダブルスコアで終了した。

ここで気をつけたいのがこの「ダブルスコア」ってやつ。 50対100でもダブルスコア だし、極端に言えば、 2対4でもダブルスコア だ。ハーフタイムのときに、選手たちが口々に「ダブルスコア!ダブルスコア!」と言っているのが、ちょっと気になった。

われわれは、確かにダブルスコアだが、得点差は16点。こんなのはすぐに取り返されてしまう。気を緩めないで、16点差だけであるということを肝に銘じて PLAY しなければ。。。。。なにが起こるかわからないのだ。

というのも、後半から流れが変わったのだ。

■前半「ダブルスコア」で終わったあとの、ハーフタイム中■

後半は、我々も得点を重ね、37対14になった。23点差である。でも、俺の中には安心感は微塵のかけらもなかった。1本1本が大事であったし、これで終わる相手ではないと思っていたからである。

そして、後半残り16分。 相手がディフェンスを変えてきた。お約束の「プレス・ゾーン」である。 これも、なんとかブレイクできた。しかし、問題はこれからである。

今回は、フロントコートにボールを運んで、そのままシュートまでいってしまうのである。 「いけてしまうのである」。

ついついボールがうまく運びすぎてミドル・シュートの圏内までいってしまう。そこで、 「微妙な距離」でノーマークになる のでそのままシュートをうってしまうのである。「微妙な距離」ってバスケ経験者ならわかると思う。レイアップ・シュートのように近くなければ、3 P シュートのように遠くない。微妙なミドルシュートの距離である。

しかし、このシュートがまったく入らない。しかも、相手にリバウンドをとられてしまうので、セカンド・チャンスもない。この間、相手が着々と得点を決める。これが、 なんと4分間も続いた 。こんなときは、審判も相手のムードに飲み込まれ、相手の少しのファールも見過ごされてしまう。

後半残り16分から12分の4分間、我々の得点は0点だった。一気に、39対33と6点差になった。たった4分間で21点差が6点差になったのだ。 この4分間でタイムアウトを3回も使ってしまった。

バスケットボールとはなんと恐ろしいものだろうか。一転して相手のムードにかわった。

■自分を信じること、メンバーを信じること■

ここで、何度も確認をした。

自分たちがやるべきこと (まずは、ボールをフロントコートに確実に運ぶこと)

自分がやってはいけないこと (早めにシュートは打ってはいけない)

強気を忘れないこと (シュートタイミングだったら、迷わずシュートを打つ)

そして、この試合に勝つこと (これが大事)。

誰もやってくれない。自分たちがやるしかないのである。 自分たちで勝利を手にするのだ。

後半残り11分から徐々に自分たちのペースを取り戻した。急がなくていいのだ。

まずは、確実にボールを運ぶ。→ できた

次は、セットオフェンスでノーマークをつくり、そこでシュートを打つ。

シュートは入らない

→落ちたらリバウンド。当たり前。うちのセンターはリバウンドでは負けていない。

→オフェンス・リバウンドをとったら、もう1回立て直してシュートチャンスを作る。

ディフェンスは相手の不得意な3 P を打たして、リバウンドをとる。

オフェンスもディフェンスもこれの繰り返しだ。

しかし、一度火のついた相手の勢いは止めることはできない。相手もねばる。

後半残り3分2点差まで追いついてきた。 これはうちが悪いのではなく、相手がよすぎただけである。3 P が決まり、フリースローも決めてきた。

2点差!一時は23点もあった差がいまは2点差になった。

どこまでこのシーソーゲームが続くのか?どちらの緊張の糸が切れるのが早いか?ということになってきた。

緊張の糸が切れるのはどっちだ?

我々?

相手か?

■ベンチメンバーやサポーターも一緒にPLAYしているような気持ちに■

切れたのは、相手だった。 いらいらした相手が手を使い出したのである。いわゆるラフ PLAY に来たのである。それに伴って、相手のチームファールも増えてきて、ボーナススローをもらえるようになった。

しかし、まだわからない。相手はあきらめていないのである。

残り1分で2点差になった。今度は、相手のムードである。我々の攻めも引き気味である。我々の気持ちの中で、逃げ切ろうという弱い気持ちがあるのか?

ここで、またタイムアウト。

もう一度確認。

逃げきるなんて考えないで自分から向かっていこう

攻め気を忘れないこと

ふっとベンチをみると、コートにいるメンバーだけでなく、ベンチのメンバー、メンバーの彼女、家族、友達が、みんなが勝ちたい気持ちでいる。両手をあわして願っていたり、叫んでいたりする。

この人たちと一緒に勝利をものにしたいと思った。

後半の残り時間が1分をきる。相手はもうファールゲームをしている。

先にこっちが得点を決めた。 4点差

しかし、 残り20秒 でこちらもファールをしてしまった。相手が1本フリースローを決めて 3点差 。3 P を決められれば同点だ。

■コンテーニング・ゾーンの効果大■

残り16秒 。我々のボールになったが、 ミスをして、相手の速攻になった

ハリーバックで速攻は抑えるが、まだ相手ボール。セットで攻めてくるつもりだ。 残り13秒 。相手は、3 P を狙っている。パスをまわす。今日決まっている奴にボールを回そうとしている。

残り6秒 、相手が時間を気にしてシュートを狙う。今日決まっているやつにはボールがまわらない。最後にボールがまわったのは、今日そこそこ得点を入れている選手。

残り4秒 、彼が3 P を打った。ボールがリングに向かう。

ボールはゴールに吸い・・・・・・・こまれ・・・・・・

なかった!!入らなかった

ここで我々がしっかりリバウンドをとった。

そこで相手がファールをしてさらにフリースローをもらい、1点追加。

ここで試合終了。55対51で 勝った

みんながみんな喜んでいた。選手・マネージャーだけではなく、応援してくれていた人も、自分が試合に出ていたように喜んでいた。もう優勝したような騒ぎである。大袈裟?そんなことはない。私にとって今日の勝利はすごく意味がある。 前回は負けたが、その問題点を克服し、みんながひとつになって練習をして勝ち取ったものである

その喜びは嬉しいものだ。さぁて、今度は準決勝だ。この勢いを失わないようにしよう!
■充実感に満ちた試合後■
■この勝利はみんなで勝ち取ったもの■
としゆき・こいずみプロフィール
BACK NUMBER:
2008/07/25
一番嫌いなチームはボストンセルティックス?
2008/06/25
JFB〜NYのバスケ好きが集まる・老若男女参加型バスケ〜
2008/05/25
ニューヨーク・ニックス 新監督就任
2008/04/25
日本人もできるバスケット〜DUKE大学から学んじゃおう〜
2008/02/25
日本人女子バスケットボールチーム・MINERVA(ミネルバ)
2008/01/25
実はまだ続く。TRY OUTの意外な結果
2007/12/25
TRY OUT再び
2007/11/25
上手くなりたいなら・・・
2007/10/25
たった1つのPLAYが歴史に残る
2007/09/25
マイケル・ジョーダン、ゾーンに入る
2007/08/25
あなたのジャッジにはお金がからんでいますか?
2007/07/25
おやじリーグ -TRY OUTの結果-
2007/05/25
おやじリーグ
2007/04/25
女子カレッジ・バスケの影響力
2007/03/25
誰がMVP?
2007/02/25
何才までバスケットやりますか?
2007/01/25
潜入!カレッジ・バスケットボール
バックナンバー一覧
「Super Soul Sonics」のHP
*このコラムに関するご意見・ご感想、 としゆき・こいずみさんへのメッセージなどをお待ちしております。こちらのフォームをご利用ください。
HOME NY STORY やったろうじゃん的バスケット事情 〜NY編〜 by としゆき・こいずみ
Copyright © Heliopolis Systems Inc. All rights reserved.