残念なことは天気だけではなかった。審判もいい加減であった。あきらかに公認の審判でない人が笛を吹いている。どうみても、「お前、高校生だろ?」的な奴が審判をしているのだ。笛を吹くって、結構度胸がいるんです。しかも、瞬間瞬間が勝負でしょ。その瞬間を逃したら、同じような状況がまた起こったときに「あっ、さっき吹かなかったから、今回も見逃そう」なんて、ことになる。まして、「さっきのファールはちょっと、ファールじゃないよな・・・、みんな、俺に文句言ってたしな・・よし、今度は奴らがファールしたら見逃してやろう」なんて、いらぬ事も考えてしまう。経験のない審判の悪いところは、こういう風な考えに陥ってしまうということなんです。なので、「一風、高校生的な審判」には、あまり期待できないんです。というのは、審判によって、試合がいいものになったり、乱闘試合になったりするんです。
これは、当たり前の話なのだが、「審判の見えないところでは何をやってもいいのだ」ということが、暗黙の了解である。たとえば、リバウンドをとるとときに、相手の足を踏んだり、T−シャツを掴んだりすることは、試合中には頻繁に起こることだ。特に、ストリートではそれがひどい。
じゃぁ、どうすればいいのかというと、いかに、審判にアピールするかということである。3ON3はコート上には6人いる。それに対して審判が1人である。1人で、6人をみるというのは、所詮無理な話。こんな中で、どのようにしたら審判の目に留まるかが、鍵をにぎっているのである。
答えは簡単。大袈裟にアピールすればいいのである。例えば、私がオフェンスのとき、ボールをもらおうとしていると、相手がT−シャツを掴んでいる。そのときに、審判にその掴んでいる手を、両手で指差せばいいのである。しかも、両手を高々上げて、「He’s
holding my shirts!」というのである。そしたら、審判も気づく。今回の試合ではうなずいていた。俺の眼を見て、「わかった、わかった」とうなずいていた。しかし、笛を吹いてくれなかったので、今度は、お返しをした。相手が、ボールをもらうときに、T−シャツを掴んでやったのだ。そしたら、彼も「Get
○○○ away from me!!」という感じで叫ぶ。
それでも、審判は笛を吹かないので、俺たちの1対1はちょっとエキサイトしてくる。彼が、ディフェンス(私)に背を向けて1対1を仕掛けてくるときに、ガンガン押してくるのだ。すごい力なので、私も負けじと押し返す。それでも、強引に押してくる。本来ならオフェンス・ファールなのだが、審判が笛を吹かないので、私も見えないところで、中指の第2間接を立ててこぶしを握り、
相手のわき腹を「ぐりぐり」してやった。相手は、痛かったらしく、それ以来強引に押してこなくなった。これが、ひどくなってくると、喧嘩になってしまうのだ。
審判はこういった、見えにくいところまで気を使わなければ、試合を素晴らしいものにもすることができるし、危険なものにもしてしまうのである。全てが、審判の裁量にかかっているといっても過言ではない。
まぁ、こんな感じで、見えないところでの戦いが激しい。家に帰ってシャワーを浴びてると、知らないところに痣が何個もできてるなんて事はよくあることである。
試合の結果は、翔・富の活躍のおかげで、ディヴィジョン4位で終わった。何回も、ストリートの大会に参加しているが、その都度感じるのは、審判の責任というのは、非常に大きいものであるということである。下手な審判は「あいつ、下手なんだよね」とかいわれるけど、「あの審判のトラベリングのとり方は、ピカイチだよね!」なんて、ことは聞いたことがない。審判とは、マイナス評価であって、プラス評価ではないのが現実である。
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