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From: Maki Sano
Sent: 2008/09/01
To: Everyone  
Subject: 寝ているあいだに世界を変えよう〜エコバンクにお金を移す!

こんにちは! Maki from New Yorkです。
ニューヨークはこのところ爽やかなお天気続きで
猛暑や大雨にたたられている日本のみなさんに申し訳ないくらい。
被害にあわれた方々には心からお見舞い申し上げます。

さて、とうとう8月も終わってしまいましたね。
これからまたユニセフ漬けの数週間が始まりますが、
今日は、忙しくなる前にどうしても片付けておきたかった
自分への宿題についてお話ししましょう。

今年の春にお送りしたメールにこう書きました:

==================================

デモでピースを叫ぶのも悪くないけど、もっと何か、
今の危ない流れを止めたり変えたりするのに役立つ何かが
できるはずなんだよねー。

(中略)

今、ささやかながら、その「何か」のひとつに手をつけてみようと、
あちこちにちょびっとずつ預けてあった銀行口座のお金を
動かしやすいようひとつにまとめ始めました。

なんの話かと思われるかもしれませんが、
要するに、銀行に預けているあいだ何に使われているのか分からない
(とりわけ大手銀行の場合、テロとの戦いでボロ儲けの軍需産業や、
石油・原子力などの非グリーンエネルギー産業への投資に使われている
ことが十二分に考えられる)銀行口座のお金を口座から引っこ抜き、
利子が低くても最悪無しでもいいから、エコでピースな世の中を
つくるためにがんばっている企業や団体を支援してくれる銀行に
移しちゃおう! ということです。

==================================

その後、自分なりにネットで調べたり人に聞いたりして
「ここぞ」と思える銀行になんとかたどり着き、
先週ついに口座開設の申込書を銀行に提出しました!

銀行の名前はニューリソースバンク。直訳すると「新資源銀行」。
その名の通り、石油や石炭などの化石燃料に代わる
新たなクリーンエネルギ―技術に投資している銀行です。
最も力を入れているエネルギ―のひとつはソーラーで、
一般家庭が頭金なしに今すぐソーラーパネルを設置できる
画期的なローンプログラムなどで注目されています。

もちろん、知識も元手もない私は投資ビジネスなどできません。
アパートを借りている身なのでソーラーパネルの設置もかないません。
私にできることは、ただニューリソースバンクに口座を開き、
現在大手銀行に入れてあるわずかな預金の一部をそこに移すだけ。

たったそれだけですが、以前のメールにも書いたように、
銀行に預けたお金はただそこで眠っているわけではありません。
私たちが預けたお金は、私たちのはかり知れぬところで
各銀行が後押しするさまざまな事業に融資というかたちで使われています。
たとえ微々たる金額でも、自分の預けたお金が寝ている間に戦争や
温暖化を助長しているかもしれないと思うと目覚めが悪いものです。
反対に、寝ている間にソーラーパネルが増えたり省エネ技術が進んだりして
自分がこうあってほしいと願う持続可能な世界に一歩でも近づくのなら、
(少なくとも私にとって)こんなに愉快で楽ちんなことはありません。

そんなわけで、ニューリソースバンクに白羽の矢が立ったわけですが、
おそらくこうお思いの方もいらっしゃるでしょう。
「ニューリソースバンク? 聞いたことないけど、大丈夫なの?」

…ですよね、私も今回調べてみるまでまったく知らない銀行でした。
それもそのはず、まだ創業2年足らずの小さな地方銀行なのです。
しかも支店は今のところサンフランシスコ・ベイエリアの一店のみ。
さらに今もってマイナス約83万ドルの赤字経営。退きますよね〜 ^^;)

たぶん私も、ここが日本だったらこんな銀行に手を出さないでしょう。
でもここはアメリカ。FDIC(連邦預金保険公社)加盟の銀行ならどこでも
預金者1人あたり10万ドルまでの預金補償が約束されているのです。
私の場合、今後もここの預金額が10万ドルを超える可能性は
(幸か不幸か ^^;)限りなくゼロに近いのでまず心配なさそうです。
ちなみに今回の銀行探しでは、ひょんなことから一橋大で経済を
教えている方からアドバイスをいただく機会があったのですが、
その方も「元本保証で社会的責任投資ができるとはうらやましい」
と仰っていました。

ニューリソースバンクについて、危なっかしげなことばかり先に
書いてしまいましたが、そんな危なっかしさにもかかわらず私に
「ここぞ!」と思わせた魅力のいくつかも書いておきましょう:

●ヨーロッパにおける持続可能な金融の草分け的存在である
トリオドス銀行をお手本としており、創業にあたっては
トリオドスからアドバイスのみならず出資まで受けていること
●出資者リストには上記トリオドスのほか、アメリカを代表する
環境先進企業インターフェイス社のレイ・アンダーソン会長、
Lotus開発者にして自らも環境団体を主宰するミッチ・ケイパー氏、
有機取引協会前会長のビル・ウォルフ氏など、環境と経済に精通した
エキスパートたちが名を連ねていて、道を見誤る心配が少なそうなこと
●まだ環境問題に関心の薄い企業顧客をエコフォーラムに招待する
などして、将来のための種まきも行なっていること
●赤字幅は着実に減っており、一方で資産額は急増していること
●まだ全米に500軒ほどしかないという厳しいLEED
(エネルギーと環境デザインのリーダーシップ)認定の
自社ビルを建設していること
●業務移動に公共交通またはハイブリットカーを利用していること
●支店が1つしかない分、手数料銀行持ちで全米のATMから出入金可能なこと
●無料のオンラインバンキングが利用できること

また、私にとっては大切なチェックポイントである「原発を支援しない」
という点も、直接銀行にメールで問い合わせてみたところ、
「当社のローンポートフォリオに原子力事業は一切含まれていません」
という返事が1日以内に届きました。今後もこの姿勢を貫き通すことが
できるかどうか(たとえば、仮に原発推進派のマケイン氏が大統領に
選ばれれば、現在融資中のソーラーパネルメーカーなどの業績が落ち、
銀行としても融資しづらくなることが考えられます)やや心配ですが、
ここは彼らの志の高さを信じてみたいと思います。

最後に、「エコバンクにお金を移す意義は分かったけど、
もうちょっと安心できる銀行がいいなあ」という(米在住の)方へ。
下記は私の候補リストに最後まで残っていた2行ですが、
ニューリソースバンクよりずっと実績があって安定している
優良銀行のようですよ。ご興味おありでしたら調べてみては?

ショアバンク・パシフィック
www.shorebankcorp.com
ウェインライトバンク&トラスト
www.wainwrightbank.com

また、「リサーチしたり口座を開いたりするのはめんどう。
もっと簡単な方法はないの?」という方には、
お買い物をするだけで環境団体に寄付ができるクレジットカード
という手もありますよ。ヨーロッパにはたくさんあるようですが、
アメリカにはまだあんまりチョイスがないようですね。

バンク・オブ・アメリカ & シエラクラブ
http://www3.bankofamerica.com/creditcards/?context_id=marketing_
detail&offer_id=ECOMM090QUTP0050080016313EN000&request
Timeout=120&router_flag=y

シティグループ & エンバイロメンタルディフェンス
(↑すみません、リンクが見つからないのでガセ情報かもしれません…)
ショアバンクパシフィック サーモンネイション
www.eco-bank.com/creditDebit/salmonNation.php

スイッチをこまめに切るのも、エコバッグを持ち歩くのも、
ペットボトルをリサイクルするのも、どれも立派な取り組みですが、
一度手続きをすませてしまえばあとは寝ていても大きな効果が上がる
自宅電力のグリーン化やエコ貯金、そろそろ考えてみてもよろしいのでは?
(^_^)

関連リンク:
ニューリソースバンク(英語)
www.newresourcebank.com
トリオドス銀行(英語)
www.triodos.com/
エコ貯金を知る読み物(ア・シード・ジャパン、日本語)
www.aseed.org/ecocho/resource
2007年北米環境トレンドレポート(国連環境計画・金融イニシアチブ、英語)
www.unepfi.org/fileadmin/documents/greenprods_01.pdf
2007年社会的責任投資トレンドレポート(社会投資フォーラム、英語)
www.socialinvest.org/pdf/SRI_Trends_ExecSummary_2007.pdf
北米の金融機関業績データベース(米国連邦金融機関検査協議会、英語)
www4.fdic.gov/UBPR/UbprReport/SearchEngine/Default.asp
グリーン金融一覧(COOPアメリカ、英語)
www.coopamerica.org/pubs/greenpages/results.cfm?category=FB

それではまた、近いうちに……!

Peace.
Always,
Maki

PS
いま配信しようとネットにつないだら、わ、首相辞任ですかっ! 
CO2削減ビジョンもこのまま闇に葬られるのでしょうか???

   
   
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Maki Sano プロフィール:
自然と平和を愛するコピーライター。エスペランティスト。ニューヨーク在住。
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