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こんにちは! Maki from New Yorkです。
大変ごぶさたしておりますが、お元気でお過ごしでしょうか?
ごぶさた中に、私の人生にはたぶん起こらないだろうなと思っていたことが2つ起こりました。
ひとつは、救急車で病院へ運ばれるという事態。
もうひとつは、国連機関で働くという事態。
救急車の方からお話しすると、スキー中に暴走スノーボーダーに追突され、後頭部を打って失神。
気が付いたらレスキュー隊に囲まれていて、あれよあれよという間にソリに縛り付けられ、
酸素マスクをあてがわれ、山のふもとまで降ろされたと思ったら、お次はそのまま救急車に乗せられ、
約20分かけて最寄りの救急病院へ。そこでCTスキャンを撮ってもらって、やっと脳に異常がないことが
分かりました。ふー。事故後2〜3日は頭のあちこちがズキズキしたりしましたが、
今ではすっかり回復して通常通りの生活を送っています。
それよりも現在の頭痛の種は、救急サービスや病院から次々に送られてくる請求書。
当然加害者のスノーボーダーが支払ってくれるものだと思っていたのですが、
どうもそう簡単にはいかないようです。先方は弁護士を立てて全面的に支払い拒否
(何つーか、アメリカです _ _;)。仕方なくこちらも2人の弁護士に意見を聞いているところですが、
うち1人からはすでに難色を示されています。スキー事故は事実関係の立証が難しいんだとか。
いったん裁判になるとかかる時間とお金がハンパじゃなくなるので、
弁護士がNOというならあきらめるしかないのかなあ……と、
ちょっと気弱になっているMakiです。
もうひとつの思いがけない出来事は、ユニセフ(国連児童基金)本部への突然の出向。
もちろん、私はフリーランスですから、職員として雇われたわけではなく、
急にアジアに転勤になった日本人オフィサーの空席を、後任者が決まるまでしばらく穴埋めする
……という役回りです。1月中旬から働きはじめて、現在ほぼ1ヵ月を経たところです。
後任が決まるまでのお務めですから、来週にもお役御免になるかもしれませんし、
数ヶ月後になってもまだ働いているかもしれません。すべては先方の都合次第。
これって、やってみるとなかなかキツイですね。いえ、仕事の内容ではなくてですね、
もう何年もフリーとして仕事をしていて自分の働き方は自分で決めてきた私にとって、
このように自分の時間を他人に委ねるというのが心理的にキツイのです。
肩凝り知らずの私が肩なんか凝っちゃうし、帰宅後や週末も他の大切なことをやる気力が
残らないんですね。テレビで戦争や災害のニュースとか見ても「こりゃあ大変だ、かわいそうに。
ああでももう歯磨いて寝なくちゃ」となっちゃうていたらく。
時間的・精神的に余裕がないこと、自分で自分の手綱を握れないことが、
これほど自分にとって負担になるというのは、ちょっとした発見でした。
それと同時に、世の中のことが気になりつつも日々の生活や家族を守るのに精一杯で
アクションを起こす余裕のない多くの人々に、届く言葉、聞いてもらえる言葉って何だろう、
それを探さなくちゃなあ、と考えさせられました。
なんだか愚痴みたいになっちゃいましたか? だったらごめんなさい。
でも、たとえこういう宙ぶらりんな状態にあったとしても、出向生活をやめたいとは
ちっとも思っていません(まあ、私がやめたくなくても近い将来には終わることですし)。
国連機関ということで、ソマリア人とかトリニダードトバゴ人とか、ネイティブアメリカンの
血を引くアメリカ人とか、国際色豊かな人々が周りにいて、職場環境はとても興味深いです。
また、アフリカで長年支援活動をしていた人とか、マーケティングのエキスパート、
大切な寄付金を無駄にしないよう出入り業者をがっちり監督している人など、
尊敬すべきキャリアを持った人々がいます(超多忙でいつもオフィスを留守にしている人が
多いので、話したりする機会はあんまりないのですが)。
今はまだオフィスの中を右往左往しているだけの私ですが、少しずつ余裕を作って、
限られた時間の中、彼らからできるだけ多くのことを吸収できるといいな、と思ってます。
そして何より、日々の仕事がそのまま世の中の問題に直結している、というのは大きな救いです。
深夜のニュースを見て「かわいそうにね、でももう寝なきゃ」とスイッチを切ったとしても、
翌朝オフィスでする仕事が(それが苦情のメール書きだったとしても ^^;)ゆうべ見たニュースの
子供たちの救済につながっている、と思えるのは実にありがたいことです。
仕事に対するスタンスというのは人によってさまざまでしょう。
お金のためと割り切っている人もいれば、趣味と仕事をきっぱり分ける人がいてもいい。
でも私個人としては、やっぱり好きなこと、大事だと思えることを
仕事の近くに置いておきたいと思うのです。どういうつもりで働いていようと、
私は起きている時間の約半分を仕事に捧げているわけですから……。
先日、昔の仕事仲間であり、私の鳥見(バードウォッチング)の師匠の一人でもあるJから
メールが届きました。ここ数年、彼は翻訳の会社でマネージャーなどしていたようですが、
ついにこの春から渡り鳥の観察をして生計を立てていくことになったそうです。
もちろん収入は減るけれど、こうした仕事をいくつか経験することで、
野生動物観測の分野で少しずつキャリアアップしていくつもりなんだとか。
この3月から山奥のコテージに移り住むんだと綴った彼のメールには、
なんだか清々しい風が吹いているようで、私もすごく嬉しくなりました。
「何年も前から君は、情熱を持てる分野を仕事にした方がいいと
僕に言ってくれた友人の一人だった。君の意見は正しかったんだと思う。
今年こそ実現させてみるつもりだ。背中を押してくれてありがとう。」
Jの清々しいメールは、出向生活でちょいくたびれ気味の私に
こう問いかけているようでもありました。
「で、君はどうなの? 情熱、持ててる?」
Peace.
Always,
Maki |