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From: Maki Sano
Sent: 2005/04/30
To: Everyone  
Subject: 国連が「人殺しでなく人助けを目的としたゲーム」を発表

お久しぶりです。Maki from New Yorkです。

今年に入ってから仕事のシフトが変わり、
新しい環境に慣れるまで心身ともに余裕がなくて
メールもあまり書けずに失礼いたしました。
おかげさまで、やっと少し落ち着いてきました。

ことの始まりは、年明け早々。ニューヨークの仏教寺院が
スマトラ沖地震・津波の被災者に物資を送るため船を出すと聞いて、
夏物の古着を詰めたスーツケースをえっちらおっちら押しながら
ロアーイーストサイドにある回収場所を目指していたときです。

ポケットのケイタイが鳴りました。
ごぶさたしている先輩コピーライターからです。
「急な話なんだけど、ユニセフのスマトラ沖津波被災者への
募金キャンペーンの仕事、手伝ってくれない?」

大晦日のメールに「来年はちょっとは有用な人間になりたい」と書いた私が、
二つ返事でこのオファーを引き受けたことは言うまでもありません。
自分がとても大事だと思うことを、自分の本業で果たすことができる、
そんな機会はそうそう巡ってくるものではないのです。
(当初は、他人の不幸をネタに仕事をしているようで
なんだか申し訳ない気がしていましたが、今では、
これも一つの貢献の仕方、と思えるようになりました)。

そして、津波募金のキャンペーンが一段落したころ、先輩から
「ユニセフプロジェクト専属のスタッフとして年間契約で働かない?」
というありがたいお申し出をいただき、今に至っているというわけです。
現在は、週のうち半分くらいを先輩のオフィスで過ごしています。

仕事の内容は、まだまだ右も左も分からぬ新参者ゆえ
先輩の補佐がメインですが、それでも、行き交うメールや資料などを通して
ユニセフや国連の職員さんたちの驚くほど献身的な仕事ぶりを
ひしひしと感じることができます。たとえば津波の直後など、
本当に彼らはクリスマス休暇も年末年始も返上し、寝食も忘れて
被災者の救済だけを考えて過ごしていたんだなということが
よく分かります。あきれるほどに一生懸命な人々です。

途上国の現地で働く日本人スタッフ(大半が女性!)も
見上げた志の持ち主が多い。いい大学を出て、いい企業に就職して、
いくらでもリッチな生活を謳歌できるはずの彼らなのに、
敢えてそんな恵まれた環境を捨てて、医大に入り直したり、
インターンとして何年もタダ同然で働いたりして
やっとこ国連に入れてもらい、現地に赴任したと思ったら
慣れない言葉に慣れない食事、水にあたって下痢になり、
マラリアやはしかにやられ、紛争地域では銃を向けられたり
地雷を踏みそうになったりとかなり恐い目にも遭います。

それほど大変な思いをしながらも、子どもたちのためならと
身を粉にして働き続ける彼ら。生来怠け者の私などは、
「世界にはこんなにエライ人たちがいたんだなあ〜」と、
思わず手を合わせたくなってしまいます。

こういう人たちの働きぶりは、なんで世間にあまり知られていないんだろう?
こういう生き方があることを、何で学校は教えてくれなかったんだろう?
子どものころから知っていれば(私もこの道に進んだのに、とは申しませんが ^^;)
その後の自分の世界観は大きく変わっていたかもしれない‥‥。
そんなことを考えていたところ、先日、国連のWFP(国連食糧計画)が
面白いものを発表してくれました。

干ばつと内戦のため飢えに苦しむ架空の島「シェイラン」で、
現地の人々に食糧援助を行うシミュレーションゲームです。

****以下、国連食糧計画の日本語サイト(http://www.wfp.or.jp)より****

WFPでは、飢餓救済と人道援助をテーマに
初のビデオゲーム「FOOD FORCE」を制作しました。

ゲームは、インターネット上のウェブサイト
http:// www.food-force.com
から無料でダウンロードすることができます。

このゲームは、食糧援助の最前線で活躍するWFPの活動を
ゲームを通じて体験し、ゲーム体験を通じて世界の飢餓の現状について知り、
学んでもらうことを目的としています。 ゲームの対象年齢は8歳から13歳です。

ゲームは、WFPの食糧援助活動の主なステップにそって、
6つのミッションから構成されています。プレーヤーは、各ミッションの始めに、
食糧援助とWFPの活動について学び、理解を深めた後にゲームを開始します。

各ミッションの内容は以下の通りです。

ミッション1 AIR SURVEILLANCE (空からの監視)
ゲームの舞台となるSheylanでは、相次ぐ干ばつと内戦により、
多くの人々が安全と食糧を求めて避難を始めました。
そこでWFPは、彼らを救うため緊急食糧援助を開始します。
まずは、現地の査察です。 プレーヤーは、制限時間内で現地に着地し
食糧援助を必要としている人の人数を数えるため、航空機を操縦し、
空から監視を行います。

ミッション2 ENERGY PACS (エネルギー補給用援助食糧)
食糧援助では、栄養のあるバランスのとれた食糧を提供することが重要です。
そこでプレーヤーは、一定の資金制約の下で、小麦や豆、食用油などの
様々な材料を上手く組み合わせて、栄養のあるバランスのとれた食糧を作ります。

ミッション3 AIRDROP (空中からの食糧投下)
WFPは、陸路、海路あらゆる輸送路が遮断されてしまった場合に、
人々へ食糧を届ける最後の手段として空中投下による食糧援助を行います。
プレーヤーは、貨物航空機から目的地へ食糧を投下します。

ミッション4 LOCATE AND DISPATCH (食料の調達と搬出)
WFPの食糧援助は、全て寄付金に基づいています。
そのため、寄付金を有効に運用し、短期、及び長期の食糧援助の需要を
満たすことが重要です。 そこでプレーヤーは、ロジスティックスパズルを解き、
今後6ヵ月間の食糧供給網を完成させます。

ミッション5 THE FOOD RUN (食糧の輸送)
Sheylanに届けられた食糧は、次に食糧援助を必要としている人々のもとへ
運送されます。 そこでプレーヤーは、多くの危険と困難を乗り越えて、
トラックで食糧を現地の人々へ届けます。

ミッション6 FUTURE FARMING (将来の農業)
食糧は人々のもとへ届けられ、これによってようやく緊急事態は過ぎ去りました。
そこでプレーヤーは、現地の人々が自ら食糧を確保し、自分たちの生活と地域を
自分たちの力で立て直すことができるよう、成長と開発のためのプログラムを行います。

ミッション6を終えると、ゲームは終了します。プレーヤーは、
http:// www.food-force.com
のサイトで自己のスコアを公表し、世界の他のプレーヤーと
スコアを比べることができます。 このサイトでも、子どもたちは、
他のプレーヤーと交流することにより、ゲームの中と同様に
飢餓についての理解を深め、飢餓に向けて戦うための結束を強めることができます。

****以上、国連食糧計画のサイト(http://www.wfp.or.jp)より****

スマトラ沖地震・津波の被災地で実際にあったさまざまなシチュエーションが
盛り込まれているというこのゲーム、4月中旬の発表以来アクセスが殺到し続けているそうで、
見かねたヤフー!が配信を手伝っているんだそうです。ゲーム自体の評判も上々だとか。
残念ながら現在英語バージョンしかありませんが(誰か日本語に訳してくれるといいのですが)、
8歳の子どもでも操作できるよう簡単な単語しか使われていないらしいので、
英語の勉強をかねて挑戦してみるのもいいかもしれませんね。

私もさっそくダウンロードしてみましたが、
手持ちのクイックタイムのバージョンが古いとかで
まだプレーできていません〜(ローテク _ _;)。

挑戦してみた方は、ぜひ感想をお聞かせくださいね。

ではまた、近いうちに‥‥
明日は反核ピースウォークです!

Peace.
Always,
Maki

   
   
*このコーナーに関するご意見・ご感想、まきさんへのお便りは こちらからお送りください。

Maki Sano プロフィール:
自然と平和を愛するコピーライター。エスペランティスト。ニューヨーク在住。
「メッセージ from NY」のコーナーでは、Makiさんが配信しているメールニュース『NY Estuary』を転載しています。メールニュースを直接受信したい方は、こちら↓まで。
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