6月予定の出産に備えて巣作りはもう始まっている。せまーいアパートのこと、コンパクトにまとめておかねば。長男が赤ん坊のころから使っているクリブ(赤ちゃんベッド)、今は横の手すりを外しているが、これらを元に戻して下の子用にして、それをおおうようにしてロフトベッドを入れたのだ。IKEAに行ったら200ドルからあるものの、うちにはツインベッドを置いてよいスペースが、無いではないかー!仕方なく、唇を噛んで、トータルコスト1000ドルのロフトベッドである。
もう一人分のモノ用の収納スペースの確保、これもキッチキチで、部屋中の家具や物を、まるでパズルでもするように悩みながらコマを動かしている。また赤ちゃん用洗剤で服やぬいぐるみも洗ったり、出産後の修羅場に備えて食べ物の用意をするなど、ラストスパートは忙しい。
それなのに、それなのに、この体のナメクジのごとくスローテンポでおらざるをえないことが恨めしい。頭の中も同様で、打てど響かぬ人になっている。夜中などうっかりぐっすり眠ってしまい、朝まで水を飲まないでいると、足も攣る。腰も痛いし足はむくんで痛い。息子はおっぱいの代わりに飛び出てきたへそをそれはそれはしつこくつまむので、なんとも気持ちが悪い。胃はどんどん圧迫されてきて、また始終気持ち悪くなってきた。
休憩するナメクジのごとく隙をみつけては横になっていると、「why?why?期(何で?何で?しか言わない時期)」に入って喋るのをやめない息子が、「why
are you always tired?(何でいつも疲れてるの。)」「why you don't want to play with
me?i want to talk to you about that.(何で僕と遊んでくれないの、そのことについて話がしたい。)」「why
you don't like me? (どうして僕を好きじゃないの。)」脇の下を指して「why do you have hair
here?(どうしてここに髪の毛があるの。)」肘の内側を指して「then,why you don't have hair here?(で、どうしてこっちにはないの。)」などど、英語で聞いてくる。あーあ、日本語どうしよう。
ここのところ、面倒なのがお風呂の時間で、息子が拒否をするのだ。外は春。桜も水仙も終わって、もうチューリップとクラブアップル(crabapple)なのだ。動き回れば汗をかくし泥汚れもするシーズンの到来ですがな、体洗わないわけいかんでしょうが。どうやら、お風呂に入って指先が干しぶどうのごとくしわしわになるのを「嫌悪」し、手が濡れるとしわしわになるのだと信じているているようで、「お風呂」の3文字が出るとわあわあ泣き出して、「ぶどうhand怖いの」「髪の毛濡れるの」「手濡れるの」「おふろ入らないの」「だれかわたし好きナイの」「おかあさんわるい」と次から次へと言っている。妥協案として、「ぶどうhandにならぬよう、お湯に浸からない、手を上に上げたままにしておく、お母さんがさっさと洗って流す。」を言い渡し、それでも「のおおおおー!」と叫んでいるのをそのまま入れています。
まあ、ちょっと前まではハミガキの時間にそんなふうだったのが、ここのところおさまってきています。こういうのって、生きていく上で出てくる大小の壁を、ひとつづつ叩いてるということなんでしょうか。親の前なら恥も外聞もなく泣き喚けるし、親ぐらいしかそれに付き合ってやれないし。恥も外聞も、と書きましたが、この年齢にはもうあって、「平気」の顔をたもとうとしている時などは、痛々しいくらいです。そう、だから、つまりお風呂もこうしてひーこら言いながらいっしょに壁を叩いて、いつの日か乗り越えていけるのかもと、楽観視、ということに。だって最近また幼稚園を号泣して嫌がるなどと、壁が次々に生えてくる。私も子供の頃、誰か壁を叩くの我慢強く付き合ってくれてたんだろうか。覚えてないけど、感謝すべきことだと、今頃気づく。 |